[天声人语]11月1日(第四回)

楼主

yy18335385210 [离线]

1★☆☆☆☆

发帖数:121 积分427
1楼

请勿转载,谢谢合作


 本屋に行くことは、本の顔を見に行くことでもある。平積みにされた色とりどりの本
や雑誌が、こっちを向いてというように手に取られるのを待っている。 

 それにしても、おびただしい数の本が日々生まれている。そして、これだけ出ていて
もなお出版に至らないものも多いのだろう。今は名作と言われる本にも、一度は出版を
断られ、もしかしたら日の目を見なかったかもしれないものがある。 

 10年ばかり前に出版された『まことに残念ですが…』(徳間書店)は、名作への不
採用通知の傑作選だった。「まことに残念ですが、アメリカの読者は中国のことなど一
切興味がありません」。これは、パール.バックの『大地』への断り状である。
 

 「ご自身のためにも、これを発表するのはおやめなさい」は、D.H.
ロレンスの『チャタレイ夫人の恋人』への、「人が筏(いかだ)で漂流するというテー
マには魅力があるが、全般的に、長く重く単調で退屈な太平洋航海記である」は、ヘイ
エルダールの『コンティキ号漂流記』への不採用通知だ。 

 編著者のアンドレ.バーナードは、出版社に勤めていた時には自分も断り状を
書いていた。自信を持ってはねつけた本が書店の棚を埋め尽くしじわじわ版を重ねてい
くのを見ると、口惜しさに身もだえしたという。 

 本の街、東京.神田では「古本まつり」が開かれている。いつもながら、路地
や歩道に小さな人垣ができている。主役は、日の目を見てから久しい本の数々だ。年季
が入って落ち着いたその顔は、柔らかな秋の日差しとほどよく溶けあっていた。 


朝日新聞社のasahi.com 2003年11月1日から
2015/8/12 10:22:27
返回本版
1

请您先 登录 再进行发帖

快速回复楼主