[天声人语]11月8日(第十一回)

楼主

zhaoxixiangchu [离线]

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1楼

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 バス通りへと続く細い道の途中に、朝顔が咲いている。そこの喫茶店が、店の前に
細い竹を何本も立てて、下からはわせた。冷たい夏だったからかどうかは分からない
が、咲き始めがかなり遅かった。落ち葉の舞うころになって紫の花をつける姿がいじ
らしい。今日は、もう立冬である。 

 朝顔ではなく「夕顔」にまつわる立冬のことが『源氏物語』に出てくる。「今日ぞ
、冬立つ日なりけるもしるく、うちしぐれて、空のけしきいとあはれなり」 

 もののけによって息絶えた夕顔と呼ばれる女性を、光源氏がしのぶくだりだ。ちょ
うど立冬の日で、それらしく時雨が降り、空の様子も、じつにしみじみと哀愁をそそ
ったというのである(『新編日本古典文学全集』小学館)。 

 晩秋から初冬へ、ゆっくりと季節が移ろうとしている。人恋しい時節にもなりつつ
あるが、このところは、人を売り込む選挙カーがしきりに行き交っている。人を押し
つけられるのは少々うるさい。ただし区割りの小さい都心部では、スピーカーの音量
は以前ほどではないようだ。絶叫調の連呼も減った気がする。しかし、運動最終日の
今日はどうなるか分からない。 

 春分、大暑、立冬のような二十四節気には、季節や時の移ろいを鮮やかに印象づけ
る力がある。立冬には、秋を惜しみ、厳しい季節を予感するだけでなく、1年の終わ
りや区切りを見通すような趣がある。明日の投票日も、□□にとって大きな区切りだ
。その後には、どんな季節が待っているのだろうか。 

 音たてて立冬の道掃かれけり(岸田稚魚) 


朝日新聞社のasahi.com 2003年11月8日から
2015/7/9 16:50:57
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