[天声人语]10月29日(初回连载)

楼主

JerryHuang [离线]

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1楼

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 明治初期、日本が国際赤十字に加盟するときのことだ。過去に同種の事業をしたこと
があるか、と問われた。南北朝時代の武将楠木正行(まさつら)がおぼれる敵兵五百余
人を助けて衣薬を与えた故事で答えたという(芳賀矢一「国民性十論」)。国文学者の
芳賀は、外国からは「野蛮な国」と思われていたのだろうと苦々しげに記した。 

 加盟にあたっては、政府内に異論もあったらしい。太政大臣三条実美(さねとみ)は
「耶蘇(やそ)のしるしじゃ」と言ってキリスト教風の十字を使うことを嫌ったという
(吹浦忠正『赤十字とアンリ.デュナン』中公新書)。 

 赤十字の標章は、創設者デュナンの祖国スイスの国旗の形をそのままに、色を逆にす
るという発想からだった。これが後々までもめごとの原因になった。イスラム圏では十
字には抵抗が強いということで、赤い三日月、「赤新月」を採用、組織も赤新月社と名
乗るようになった。ただし、グループの一員であることには変わりない。 

 27日、バグダッドの赤十字国際委員会の現地本部を標的にしたテロの実行グループ
は、赤十字についてまったく無知だったとは思えない。あえてその歴史的役割を踏みに
じる行為に出たと考えるべきだろう。 

 イラクでのゲリラ攻撃は不気味に範囲を広げている。占領軍への攻撃から、仲介ない
し緩衝役の国際機関への攻撃へ。戦場でも中立を保証され、救護活動をする赤十字への
攻撃は、さらに一歩進めた挑戦的といえる攻撃だ。 

 暗澹(あんたん)たる気持ちになるとともに、改めて占領政策の根本に過誤があるの
ではないか、との思いも強い。 



朝日新聞社のasahi.com 2003年10月29日から
2015/8/16 4:37:45
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